お初にお目にかかります。中途入社のTakuと申します。
会社のスタッフブログですが、好きな内容で書いて構わないということなので…つい先日読んだ小説のご紹介をば。
『ツインスター・サイクロン・ランナウェイ』
著:小川一水
早川書房より3月18日に発売されたばかりのホヤホヤの新刊です。
この作品ですが、もともとは去年の6月に発売された百合SFアンソロジー『アステリズムに花束を』の中の一作でして、好評のため長編化し1冊の単行本となった経緯を持ちます。
百合SF is 何?という方もいると思われますが、ここではそれは割愛します。(表紙絵と帯のアオリで察せるのではないでしょうか。)
お話の内容としては
人類の宇宙進出から6,000年あまり。人々は宇宙を漂う巨大船の中で氏族ごとに別れ暮らし、巨大なガス惑星の中を漂う、資源魚を捕えて生計を立てていた。
漁をする宇宙船は男女の夫婦で乗り込む物であり、船を操縦するツイスタは男、網を操るデコンパは女、それは夫婦となるのが常であった。
デコンパであるテラ・インターコンチネンタル・エンデヴァ(表紙絵左)もその慣習に則りお見合いを繰り返すが、相手に振られるばかり。
そんな中、他氏族船から訪れた謎の少女ダイオード(表紙右)から一緒に船に乗って欲しいと頼まれる。少女はツイスタであった。
という序盤からお話が展開されていきます。
体格的な意味でも性格的な意味でも凸凹な女コンビが、徐々に互いの信頼関係を築いていく姿が丁寧に描かれており、またSFでありながら読みやすい軽妙な文章のため、あっという間に読み切ってしまいました。歳の差百合はいいものだ。
下記のページで1章&プロローグの試し読みが公開されておりますので、興味を持たれた方はぜひご一読を。雰囲気が気に入ったならまずハマると思うので、そのまま文庫版or電子書籍版の購入をおすすめします。
それではまた。
小川一水『ツインスター・サイクロン・ランナウェイ』第1章 初めての宇宙漁
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